気中負荷開閉器PAS VT・LA内蔵GR付 SOG 戸上電機

VT・LA内蔵GR付PAS

KLT

VT・LA内蔵

VT・LA内蔵GR付PAS

用途

本商品には、 開閉器にVT(制御電源用変圧器)・LA(避雷器)を内蔵していますので、設置場所が電源より離れている所や、 既設の設備で新たに制御電源確保のための工事が困難な場所などに最適です。

特長

  • 開閉器の負荷側にVT・LAを内蔵していますので、制御電源が確保されており、雷害対策と併せて作業の合理化が図れます。
  • 制御ケーブルは開閉器直付け10m付きを標準としています。ご要求により延長も可能です。

種類

形式 定格電流 標準組合せSOG制御装置
(屋外用プラボックス形)
200A 300A 400A
一般地区 方向性 鋼板製 KLT-PA-D2N11LT LTR-P-DOT
ステンレス製 KLT-PSA-D2N11LT
無方向性 鋼板製 KLT-PA-N11LT LTR-P-OT
ステンレス製 KLT-PSA-N11LT
関東地区 方向性 鋼板製 KLT-PA-HD2N10LT LTR-P-DOT
ステンレス製 KLT-PSA-HD2N10LT
省庁 方向性 鋼板製 KLT-PA-D2N10LT LTR-P-DOT
ステンレス製 KLT-PSA-D2N10LT
無方向性 鋼板製 KLT-PA-N10LT LTR-P-OT
ステンレス製 KLT-PSA-N10LT

定格および仕様

操作方式 手動操作式
定格電圧 7.2kV
定格周波数 50/60Hz
定格耐電圧 60kV
定格電流 200A 300A 400A
定格短時間耐電流(1秒間) 8kA 12.5kA
定格短絡投入電流 20kA-3回 31.5kA-3回
適用系統短絡容量 100MVA 160MVA
定格過負荷遮断電流 400A-3回 700A-3回
ロック電流値 350A±50A 600A±100A
開閉性能 負荷電流 200A-200回 300A-200回 400A-200回
励磁電流 10A-1000回 15A-1000回 20A-1000回
充電電流 10A-1000回
コンデンサ電流 30A-200回
無電圧連続 1000回
VT 定格電圧 6600/105V
定格周波数 50/60Hz
定格負担 25VA
定格耐電圧 22/60kV
避雷器 一般地区・
関東地区
定格電圧 8.4kV
公称放電電流 2500A
動作開始電圧 17kV以上(波高値)
制限電圧 36kV以下
定格周波数 50/60Hz
特性要素およびギャップ ZnO素子ギャップレス
省庁 定格電圧 8.4kV
公称放電電流 2500A
AC放電開始電圧 13.9kV以上
制限電圧 33kV以下
定格周波数 50/60Hz
特性要素およびギャップ ZnO素子直列ギャップ付
耐塩じん汚損性能 0.35mg/cm2(耐重塩じん用)
主回路口出線
()内は導体外径
一般地区・北陸地区仕様・・・耐トラッキング性EPゴム絶縁電線
関東地区仕様・・・耐トラッキング性EPゴムモールドコーン絶縁電線
80mm2(12.0mm) 100mm2(13.0mm) 125mm2(14.7mm)
制御回路口出線 方向性 11心-0.75mm2(Z1・Z2・Y1 3心シールド)、仕上り外径:約18mm
無方向性 9心-0.75mm2(Z1・Z2 2心シールド)、仕上り外径:約18mm
質量 一般地区 方向性 鋼板製 50kg 51kg 52kg
ステンレス製 48kg 49kg 50kg
無方向性 鋼板製 49kg
ステンレス製 48kg
関東地区・
省庁
方向性 鋼板製 59kg 63kg 67kg
ステンレス製 57kg 61kg 65kg
無方向性 鋼板製 58kg 62kg 66kg
ステンレス製 56kg 60kg 64kg
規格 200A~400A JIS C 4607(引外し形高圧交流負荷開閉器)準拠
300A、400A 全関東電気工事協会推奨認定規格(認定No.第73号)

制御電源について

  • VT内蔵のため、別電源からの接続は不要です。
    なお、VT電源から他の機器への電源供給は絶対に行わないで下さい。
    (容量不足により、VT焼損の恐れがあります)
  • 制御線P1・P2間にAC100/110Vを印加しますと、主回路に6600Vが誘起され危険ですので絶対にしないで下さい。

接地について

  • 開閉器の外側は必ず接地をして下さい。(A種接地)
  • 開閉器内でZ2端子を外箱に接続していますので、SOG制御装置側でZ2端子は接地しないで下さい。
    ※VC端子は緑色ですがアース接続箇所ではありません。絶対にアース線を接続しないで下さい。(VTが焼損します。)

<ステンレスボックス形SOG制御装置をご選定の場合>

SOG制御装置の外箱が金属製の場合は接地が必要です。
ステンレスボックス形SOG制御装置の外箱は必ず接地をして下さい。(D種接地(開閉器EAと共用接地も可能))

絶縁抵抗測定および耐電圧試験について

・開閉器に内蔵されているVTはSOG制御装置の制御電源専用ですので、試験用電源などには使用できません。
別途試験器用電源をご準備下さい。
・設置後に開閉器、負荷側ケーブルを兼ねて試験を実施される場合には次のように行って下さい。

区分 絶縁抵抗測定 耐電圧試験 印加箇所 方法
開閉器 DC1000Vメガ
(100MΩ以上)
AC10350V
(※注1)
主回路端子一括と大地間
(※注2)
・開閉器を切状態にする
(※注4)
・制御線端末を一括接地する
(※注5)
SOG
制御装置
DC500Vメガ
(100MΩ以上)
AC2000V 制御回路一括と大地間
(※注3)
・SOG制御装置に接続
されている全ての制御線を外す
(※注5)

(注)1.避雷器が壊れますので以下の点に注意して下さい。
・直流耐電圧試験はDC17kV以上を印加することはできません。
・商用周波耐電圧試験はAC12kV以上を印加することはできません。
・耐圧試験器が容量不足を起こすと、出力電圧が歪み波高値が異常に高くなることがありますので注意して
下さい。
2.一相毎の商用周波耐電圧試験はVTが焼損しますので絶対に行わないで下さい。
一相のみに試験電圧を印加すると、ケーブル等の対地静電容量を経由し、VTに過電圧が印加され、
SOG制御装置焼損や、VT焼損による線間短絡事故の原因となります。
3.各端子間の測定および印加は行わないで下さい。
SOG制御装置内部には雷害対策のため、SA(避雷器)を取付けています。
もし、各端子間の測定および印加をされますとSA(避雷器)や電子部品が壊れる場合があります。
4.受電状態または一次側(電源側)を接続している時は切状態にして下さい。
5.制御線P1、P2は各々テーピング等で絶縁して下さい。

標準価格(標準組合せ制御装置付・・・屋外用プラボックス形)

形式 定格電流 標準価格(税別)(円)
一般地区 方向性 鋼板製 KLT-PA-D2N11LT 200A 935,000
300A 1,169,000
400A 1,288,000
ステンレス製 KLT-PSA-D2N11LT 200A 982,000
300A 1,227,000
400A 1,350,000
無方向性 鋼板製 KLT-PA-N11LT 200A 675,000
ステンレス製 KLT-PSA-N11LT 200A 720,000
関東地区 方向性 鋼板製 KLT-PA-HD2N10LT 300A 1,300,000
400A 1,570,000
ステンレス製 KLT-PSA-HD2N10LT 300A 1,345,000
400A 1,615,000
省  庁 方向性 鋼板製 KLT-PA-D2N10LT 200A 1,263,000
300A 1,300,000
400A 1,563,000
ステンレス製 KLT-PSA-D2N10LT 200A 1,313,000
300A 1,400,000
400A 1,688,000
無方向性 鋼板製 KLT-PA-N10LT 200A 929,000
300A 1,190,000
400A 1,325,000
ステンレス製 KLT-PSA-N10LT 200A 974,000
300A 1,250,000
400A 1,388,000

SOG制御装置

LTR

SOG制御装置

SOG制御装置

特長

  • 接続端子位置に端子記号と制御線の色を表示していますので、誤結線を防止できます。
  • 開閉器のトリップ回路およびSOG制御装置自体の検出回路を常に診断し、万一異常発生した場合は表示灯および警報接点が作動します。(万一の時の早期対応、日常点検に非常に便利な機能です。)
  • 制御電源表示灯、Io表示灯(方向性のみ)、Vo表示灯(方向性のみ)、自己診断異常表示灯(方向性のみ)を装備しているため、現状態が一目で判ります。
  • 制御電源がなくなっても2秒間は機能を満足することができます。(地絡事故のみ)
  • 屋外用ステンレスボックス形、屋外用ステンレスボックス形(キー付)、また、保守点検時に便利な試験用端子台付のラインナップもございます。

定格および仕様

  • 方向性(自己診断機能付・・・1回路用のみ)
種類 1回路用(屋外形) 1回路用(屋内用埋込形) 多回路用
形名 LTR-P-DO、LTR-P-DOP、
LTR-PS-DOL、LTR-P-DOT
LTR-P-DF LTR-L-D1OQ5、
LTR-L-D1F
定格制御電圧 AC100/110V(変動範囲85~120V) AC100V
(変動範囲85~110V)
定格周波数 50/60Hz
消費電力 8VA 7VA
地絡動作電圧整定値
(完全地絡時の)
2-5-7.5-10%(4段切替) 2.5-5-7.5-10-15%
(5段切替)
動作位相特性 遅れ60°±15° 進み120°±15° 遅れ15°~60°
進み110°~155°
地絡動作電流整定値 0.2-0.3-0.4-0.6A(4段切替) 0.2-0.4-0.6-0.8-1.0A
(5段切替)
地絡動作時間整定値 0.1-0.2-0.3-0.5秒(4段切替) 0.2-0.3-0.5-0.8秒
(4段切替)
試験零相電圧基準値 2%時-AC76V、5%時-AC190V、7.5%時-AC285V、10%時-AC381V 2.5%時-AC95V、
5%時-AC190V、
7.5%時-AC285V、
10%時-AC381V、
15%時-AC571V
停電補償時間 2秒(地絡事故のみ)
警報接点容量閉路電流
(誘導負荷)
AC100V DC100V AC100V DC100V AC100V DC100V
2A 2A 2A 2A 3A 3A
適合規格 JIS C 4609(高圧受電用地絡方向継電装置)

 

  • 無方向性
種類 屋外形 屋内用埋込形
形名 LTR-P-O、LTR-P-OP、
LTR-PS-OL、LTR-P-OT
LTR-P-F
定格制御電圧 AC100/110V(変動範囲85~120V)
定格周波数 50/60Hz
消費電力 8VA
地絡動作電流整定値 0.2-0.3-0.4-0.6A(4段切替)
地絡動作時間整定値 0.2秒(固定)
停電補償時間 2秒(地絡事故のみ)
警報接点容量閉路電流
(誘導負荷)
AC100V DC100V AC100V DC100V
2A 2A 2A 2A
適合規格 JIS C 4601(高圧受電用地絡継電装置)

管理値および試験条件について

  • 方向性
試験項目 管理値 試験条件
動作電流値 整定電流値の±10% Vo:114V(2%設定)
θ:30°
動作電圧値 2%設定(76V±25%)、5%設定(190V±25%)、
7.5%設定(285V±25%)、10%設定(381V±25%)、
15%設定(571V±25%)
※1回路用は15%のタップはありません。
Io:整定電流値の150%
θ:30°
動作時間       130%→地絡動作時間整定値の±0.1秒
整定電流値の              ±0秒
400%→地絡動作時間整定値の-0.1秒
Vo:114V(2%設定)
Io:整定電流値の130%、400%
θ:30°
動作位相特性 1回路用 遅れ45°~75°、進み105°~135°
多回路用 遅れ15°~60°、進み110°~155°
Vo:114V(2%設定)
Io:2A
(最小整定電流値の1000%)

注意

1.地絡動作電圧はテスト端子(T)とアース間、あるいは主回路三相一括とアース間に印加して下さい。
2.Vo:地絡動作電圧、Io:地絡動作電流、θ:動作位相角
3.動作時間はSOG制御装置のみの時間です。連動試験での動作時間は管理値の上限に0.1秒プラスした
値です。
(例:動作時間整定値を0.2秒に設定した場合、整定電流値の130%通電時0.4秒以内、400%通電時0.3秒
以内)
4.動作位相特性試験時に、試験器によっては2A(Io最小整定値の1000%)が流せない場合があります。
その場合には、0.3A(Io最小整定値の150%)で実施して下さい。
5.Voは2%設定時の例を示していますので、他のタップで実施の場合は動作電圧整定値の150%を印加して
下さい。
6.多回路用の場合は最小動作電圧値の管理値2%設定が2.5%となります。管理値・・・2.5%設定(95V±25%)
7.地絡動作時間整定値が0.1秒の場合の管理値は、130%で0.07~0.17秒、400%で0.06~0.13秒です。

 

  • 無方向性
試験項目 管理値 試験条件
動作電流値 整定電流値の±10%
動作時間 整定電流値の130%→0.1秒~0.3秒
整定電流値の400%→0.1秒~0.2秒
Io:整定電流値の130%、400%

注意

1.動作時間はSOG制御装置のみの時間です。
2.連動試験での動作時間は管理値の上限に0.1秒プラスした値です。
(動作時間整定値は0.2秒固定ですので、整定電流値の130%通電時0.4秒以内、400%通電時0.3秒以内)

○配電線残留電圧の影響について

単相回路の接続や高圧自動電圧昇圧器(SVR)の設置によって、配電線の対地静電容量や対地電圧が不平衡であれば地絡事故がなくても零相電圧として常時発生します。これを「残留電圧」と呼びます。この状態で試験電圧を加えると、残留電圧と試験電圧のベクトル和がSOG制御装置に印加されますので、残留電圧が大きいと正常値で動作しない時があります。この時は開閉器を開放して残留電圧の影響をなくし、試験を実施して下さい。

○負荷設備による動作時間への影響について

試験器の電源を開閉器負荷側から供給して地絡動作時間を測定すると、動作時間が長くなり管理値から外れることがあります。この場合、負荷設備からの残留電圧が原因と考えられますので、試験器以外の全ての負荷を電源から切離して、再度測定して下さい。

位相特性試験で開閉器を含めた時間測定を行う場合、SOG制御装置への地絡規模信号印加から開閉器開放後の電圧の降下(試験器が停電と判定する電圧値)までの時間を測定しています。そこで開閉器負荷側に力率改善用のコンデンサが設置されている場合、開閉器開放後においても残留電圧により電圧がなだらかに(力率改善用コンデンサのC分、トランスや他の動力等のL分(モータ等)および回路抵抗のR分により開閉器開放後に自由振動が発生し減衰波形を生じます)降下するため実際の動作時間より伸びる傾向にあります。

標準価格(開閉器とセットでの特殊品値増し価格)

開閉器とSOG制御装置はセットで販売となります。

制御装置は屋外用プラボックスまたは屋内用(表面形または埋込形)が標準です。

ステンレスボックス形等、特殊品へ変更される場合は下表の値増しが必要となります。

下表以外の仕様については別途お問い合わせ下さい。

形式 標準価格(税別)(円) 備考
方向性 LTR-PS-DO 20,000 ステンレスボックス形(パチン錠)
LTR-PS-DOT 20,000 VT内蔵、VT・LA内蔵開閉器用
ステンレスボックス形(パチン錠)
LTR-PS-DOQ12 28,000 ステンレスボックス形(キー№0200)
LTR-PS-DOTQ12 28,000 VT内蔵、VT・LA内蔵開閉器用
ステンレスボックス形(キー№0200)
LTR-PS-DOQ32 45,000 ステンレスボックス形(キー№0200)
試験用端子台、コンセント付
LTR-PS-DOTQ32 45,000 VT内蔵、VT・LA内蔵開閉器用
ステンレスボックス形(キー№0200)
試験用端子台付
無方向性 LTR-PS-O 20,000 ステンレスボックス形(パチン錠)
LTR-PS-OT 20,000 VT内蔵、VT・LA内蔵開閉器用
ステンレスボックス形(パチン錠)
LTR-PS-OQ12 28,000 ステンレスボックス形(キー№0200)
LTR-PS-OTQ12 28,000 VT内蔵、VT・LA内蔵開閉器用
ステンレスボックス形(キー№0200)
LTR-PS-OQ32 45,000 ステンレスボックス形(キー№0200)
試験用端子台、コンセント付
LTR-PS-OTQ32 45,000 VT内蔵、VT・LA内蔵開閉器用
ステンレスボックス形(キー№0200)
試験用端子台付
多回路用 LTR-L-D1OQ5 284,000 ステンレスボックス形(キー№0200)
LTR-L-D1F 107,000 埋込形

SOG制御装置とは?


SOGとは、英語で、Storage Over Current Ground
日本語では「過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ動作」と呼ぶ。
Storage Over Current = 蓄勢 + 過電流 = 短絡電流

PASやUGSなどの区分開閉器に設置され、開閉器以降の構内(需要家側)を保護する継電器。
需要家で短絡・地絡事故が発生した場合、PASやUGSを開放して波及事故を防止。

SOG制御装置とPAS内部配線図

SOG制御装置の月次点検

電源ランプは点灯しているか
自己診断表示ランプは点灯していないか
V0、I0ランプは点灯していないか
SOG制御装置の扉は閉めてあるか
ブッシング部の亀裂、損傷、汚損の有無
SOG制御装置の外箱の錆、損傷、汚損
SOG制御装置の中に汚れ、水滴、虫などの有無

SOG試験方法の注意事項

SOGに接続されている既設のP1、P2配線は離線する。
T、E、Kt、Lt、は離線せず既設状態のまま。
Ba、Bcは警報接点。配線がされていればBc(common側)だけ離線する。

P1、P2の既設配線が接続された状態で試験機からP1P2補助電源を印加すると、PAS内蔵VT2次側に電圧印加、6600V/105Vで昇圧、PAS2次側に6600V印加、構内ケーブルに対地静電容量分の充電電流が流れ、PAS内蔵VT容量以上の電流が流れ、VTが焼損する。 また、キュービクル内の作業員が感電する可能性がある。

PASのSOG試験、P1P2配線を外さず電源印加 VT焼損

■最大感度角
SOG試験を行う時、地絡方向継電器の動作範囲は、V₀を基準として、I₀の位相角で決定される。
この時、位相は「最大感度角」で行う必要がある。

位相0度でも試験は行えるが、動作時間測定にて測定時間が少し遅れるケースがある。
※位相特性が遅れ45°~進み135°だった場合、最大感度角は進み45°に設定する。

SOG動作試験上の設定例

 

 

 

 

地絡電流とZ1-Z2間電圧

零相電圧とY1-Z2間電圧

 

 

PAS無停電状態でのSOG試験

PASは投入状態のまま、停電させずにSOG動作試験をする方法

 

 

 

SOG制御装置とPASの連動試験

  1. 試験機のP1、P2は、SOGには繋がない。
  2. 試験機のkt、Ltを、SOGのkt、Ltにそれぞれ繋ぐ。
  3. 試験機のV、Eを、SOGのT、Z2/Eにそれぞれ繋ぐ。
  4. 試験機の信号線T1、T2は、SOGのP1P2につなぐ。
  5. 試験機のカウンタストップを「電圧」に切り替える。
  6. 試験機I0を、整定値の130%に整定する。
  7. 試験機V0を、整定値の150%に整定する。
  8. PASを投入する(SOGのP1P2に電圧が出力される)
  9. 試験機からSOGに電流と電圧を印加し、SOGを動作させ、PASを開放させる。
  10. PASが開放したことによりP1P2が無電圧となり、試験機のカウンタがストップする。

PAS無停電状態でのSOG試験

  • ①警報接点a1、a2、a3、acを外す
  • ②制御線、Va、Vb、Vcを外す(他の端子に触れないように、絶縁テープで保護)
  • V、E、Kt、Lt、a1、acにDGR試験機から配線し、SOG動作試験を行う
  • GR・SOテストスイッチでランプとターゲットが表示される事を確認
  • ②⇒①の順で配線を戻す

無停電状態で試験する際の注意点

  • DGR試験機の制御電源は別電源からとる。
  • SOGのP1P2からDGR試験機の制御電源をとると、PAS内蔵VTが焼損する。
  • 無停電状態ではP1P2に105Vの電圧が印加されている。P1P2を短絡させるとVTが焼損する。
  • Va-Vc間に電圧が印加されるとPASがトリップする。

短絡電流⇒SO動作⇒PAS開放までの流れ

  1. 需要家内で短絡事故発生
  2. PAS内のR相・T相に設置されたOCRが動作(600A±100Aで動作)
  3. PAS内OCRが動作⇒PAS内の接点が閉じる⇒SOG内のVb-Vc間が導通
  4. Vb-Vc導通⇒PC2(フォトカプラ)に電流が流れる⇒信号がCPUに伝達
  5. 需要家の短絡電流により電力側の電線用遮断器(FCB)が遮断⇒停電発生
  6. PAS内の負荷側に接続されたVTが無電圧⇒SOG制御装置P1P2が無電圧
  7. SOG内のP1P2が無電圧⇒その信号がSOGのCPUに送信される
  8. Vb-Vcの導通、P1P2の電源停止、この2条件にてRY2が動作
  9. 常時は、Vcの先にある「トリップコンデンサ」は蓄電状態
  10. RY2が動作⇒Va-Vc回路が閉路⇒トリップコンデンサ~Va~トリップコイル~Vcへと電流が放電
  11. PAS主回路が開放される

SOG制御線

  • 制御線のシールドはすでに開閉器本体内で接地されているので、新たに接地をしてはならない。

SOの疑似動作試験方法

  1. SOG制御装置、P1、P2配線を端子から外しそれぞれテープ絶縁
  2. PASを投入状態にする
  3. SOG制御装置のP1P2に電源を印加
  4. SOG制御装置のVb-Vc間をワニぐちクリップ等で一瞬短絡(PAS内OCRの疑似動作)
  5. 短絡後の1秒以内にP1P2への電源供給を停止
  6. SOG内のコンデンサからVa-Vc間に電圧が印加され、PAS内トリップコイルでPASが開放される

SOGのZ2が接地されていなかった場合

SOGの地絡電流検出は、Z1-Z2間の電圧で測定する。
SOGの零相電圧検出は、Y1-Z2間の電圧で測定する。
故にZ2が接地されていない場合、継電器試験でV0が動作しない可能性がある。
実際の運用でもZ2が接地されていない事によりノイズの影響を受け誤動作を起こす可能性がある。
また、SOGのZ2が接地されていないという事は、PAS筐体も接地されていないことになる。
PASが無接地の状態でPASに高電圧が発生した場合、SOG制御装置まで高電圧が印加される。

SOG制御装置が残留電圧による影響で零相電圧が基準値外に

単相回路の接続や、高圧自動電圧昇圧器(SVR)の設置により、配電線の対地静電容量や対地電圧が不平衡であった場合、地絡事故がなくても、零相電圧が常時発生する。これを「残留電圧」と呼ぶ。
この状態でSOGへ試験電圧を加えると、残留電圧と試験電圧のベクトル和がSOG制御装置に印加される。
その場合、残留電圧が大きいと、正常値で動作しない可能性がある。
この場合、PASやUGSの開閉器を開放し、停電状態にして、残留電圧の影響をなくし、試験を実施する。

SOG制御装置の警報回路にサージアブソーバを取り付ける

SOG制御装置の警報ラインは別電源(別接地)系統となるので、雷による影響を回避するため、サージアブソーバの取付が推奨されている。

 

 

サージアブソーバ

SOG制御装置の外箱

SOG制御装置の外箱は、ステンレス製とプラスチック製の2種類。


・屋外用プラボックス形
・屋外用ステンレスボックス形(関東地区仕様LA内蔵PAS用)
・屋内用埋込形

「関東地区仕様LA内蔵PAS用」というのがあるらしい。
SOG制御装置が絶縁用トランス内蔵だった場合、ステンレス製らしい。
(SOG制御装置、LTR-P-D 取扱説明書より)

■ステンレス製のSOG制御装置ボックスの接地
開閉器の接地方式が一点接地の場合、ステンレス製のSOG制御装置ボックスは、5.5㎟以上の接地線でD種接地。
※または、PAS筐体のA種接地と共用接地でも可。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です